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なぜ社長は4年落ち中古ベンツに乗るのか?そこには意外で合理的な理由が

皆さんが、社長が乗るクルマとして最初に思い浮かぶのって何ですか?

おそらく大多数の人の頭の中に、『社長=ベンツ』という図式にあるはずです。

実際に、大企業の社長さんだけではなく、一見あまり儲かっていなさそうな町工場のおじさんみたいな人でも高級車ベンツに乗っている人が多くいます。しかも新車ではなく中古車、さらに不思議なことに4年落ちのベンツを購入する場合が多いみたいです。

ではなぜ社長さんはベンツに乗るのでしょうか?単純に儲かっているから?

儲かっているなら、なぜフェラーリやランボルギーニみたいなスーパーカーではないのでしょうか?なぜ新車ではなく4年落ちの中古車なのでしょうか?

そこには意外で合理的な理由がありました。

理由その1:ステータス・信用

一つ目の理由は意外でもなんでもなく、ベンツに乗ることで会社や社長自身のステータスになるからです。これは誰でもイメージできると思います。

社長自ら重要な商談に出向く際に、カローラで乗りつけるのと、ベンツで颯爽と現れるのでは取引先に与える印象は大違いです(カローラを否定しているわけではありません)。

社長さんがベンツに乗っていると、あの会社は儲かっていて安心できそうというステークホルダーからの信用につながります。

理由その2:節税対策

この節税効果という二つめの理由が重要です。ここで『はいはい、節税のためね。』とすぐに理解できなかった人はこの先をよく読んで理解してください。

この節税効果を理解するために企業経営における、経費と減価償却という2点を理解する必要があります。

経費

企業が納めている法人税は、その年の利益に準じて課税額が決定されます。収める税金は以下のように決めらています。

法人税額 = 課税所得金額 × 法人税率 = ( 売り上げ - 費用 ) × 法人税率

※今は課税所得金額とは細かいことを抜きにして、売り上げから費用を差し引いた金額と考えてください。法人税率も一律と考えてください。

当然、会社においても収める税金は少ないほうが良いので、法人税を減らす工夫をします。上記の式を見ると、法人税を減らすには売り上げを減らすか費用を増やすしかありません。

基本的に一度売り上げとして発生したお金を減らすことはできないので、法人税を減らすには費用を増やすの一択になります。

ここで登場するのが、車の購入費を費用(経費)として落とすという考え方です。企業経営に使用しているという理由(名目)で、車の購入費用分だけ費用を増やすことができます。

また購入した車が経費と認められるには条件があり、明らかに事業用でない車はNGです。そのためフェラーリなんかは経費として認められません。その中で経費として認められる最も節税効果が高い(車両価格が高い)車がベンツなわけです。

減価償却

もう一つ減価償却というカラクリがあります。

減価償却(げんかしょうきゃく、英: Depreciation)とは、企業会計に関する購入費用の認識と計算の方法のひとつである。長期間にわたって使用される固定資産の取得(設備投資)に要した支出を、その資産が使用できる期間にわたって費用配分する手続きである。

引用:Wikipedia

定義は小難しく書いてありますが、減価償却とは、購入したものが何年価値を持つかという税制上の決め事のようなものです。機械や車などの価値が長年継続するものは購入した年に全額経費にできないということです。

車を購入した際の償却期間(あと何年価値があるか)は新車か中古車かによっておよそ以下のように決められています。

購入時の車の状態 減価償却期間
新車 6年
1年落ち 5年
2年落ち 4年
3年落ち 3年
4年落ち 2年
5年落ち 2年
6年落ち 2年

年数が経つにつれて償却期間が短くなりますが、新車では6年だった償却期間が4年を境に2年で落ち着きます。

ベンツのような高級車は状態がよければ中古車でも高額です。試しに価格.comでベンツSクラスの新車(ほぼ)と4年落ちの中古車の価格を比べてみました。

新車(ほぼ):約1,400万円

4年落ち中古車:約800万円

年式違いで同じグレードが無く、排気量などの仕様が異なるため価格の単純比較はできませんが、4年落ちの車でも800万を越える高額な価格相場です。

これらのベンツを購入した際に経費として計上できる金額を見てみましょう(これも大雑把な計算です)。

新車:1,400/6=約230万円×6年間

4年落ち中古車:800/2=400万円×2年間

たとえ車両価格の安くなった中古車でも、償却期間が2年と短いため1年間に計上できる経費が大きくなります。これが4年落ちの中古車を購入するミソです。

さらに衝撃的な事実

上記理由から中古のベンツを買うことで社会的信用が得られ、さらに節税することができるとお伝えしましたが、もう一つ重要なことがあります。

先ほどの4年落ちの中古車の減価償却期間2年後のことを考えて見ます。

2年たつと税制上の価値は0と見なされますが、実際にその車を中古車として売りに出すといくらになるでしょう。

6年落ちがなかったので5年落ちの同様グレード車

なんと3万km近く走行距離が伸びても依然、700万円近くの販売価格を維持しています。年式の差と買取価格との差を考慮しても、税制上は無価値の物が500万円程の価格で売れることになります。

中古のベンツを買って2年間節税した上に、2年後に売却により現金が手に入るという衝撃の事実です。もちろんこれは合法です。

以上により、2年毎に4年落ちのベンツに乗り換える社長さんや、ぱっとみ儲かっていなさそうな町工場のおじさんが爆誕するというわけです。毎月の給料を必死にやり繰りして車を買うようなサラリーマンの人には全く別の世界に思えますね。

まとめ

いかがでしたか?みなさんの頭の中の『社長=ベンツ』の図式の理由がよく理解できたのではないでしょうか?最後にポイントをまとめておきます。

・会社の社長は4年落ちの中古ベンツを購入することが多い。理由は以下。

・ベンツという高級車にのることで社会的ステータス・信用を得られる。

・経費として認められる最も高額な車ベンツを購入することで法人税を節約できる。

・新車に比べて減価償却期間が短く価格も高い4年落ちのベンツを購入することで、1年間に計上できる経費を大きくすることができる。

・4年落ちで購入した中古車の価値は2年後税制上無価値になるが、中古車として売却することで500万円近い資産に変化する。

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