ガソリン節約のため半分だけ入れる←死ぬほど無意味!すぐやめて!

ガソリン節約のため半分だけ入れる←死ぬほど無意味!すぐやめて!

更新日 2018/11/16

車を運転する人で少しでも燃費がよくなるようにと、毎回ガソリンは半分だけ入れるようにしている人もいるのではないでしょうか?

出典:マイナビウーマン

マイナビなんかでもガソリン代を節約する方法として紹介されていますが、ちょっと待ってください。それ、死ぬほど無意味です。

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ガソリン半分だけ入れる派の主張

節約のため普段ガソリンを半分だけとか入れている人の言い分は、だいたい以下の感じだと思います。

車は重量が軽い方が燃費が良くなる!

ガソリンの重量も車の重量に含まれる!

だからガソリンは少なく入れるほうが燃費がよくなる!

はい、わかります。この理論自体は間違いではないです。

ただ、問題なのはガソリンを入れる量がどれだけ燃費に影響するかということです。

ガソリン半分が無意味な理由

では実際どれくらい効果があるか、ガソリン半分派と満タン派で1年にかかるガソリン代を比較してみましょう。

燃費の前提条件は正確に予測することが困難なので、満タン派の燃費からガソリンが半分減って軽くなった分、半分派の燃費が良くなると仮定します。また実際の燃費は走行によるガソリン残量の減少により変動しますが、計算がややこしくなるため満タン~半分までと、半分から空までそれぞれで一定とします。また、給油のタイミングはどっち派も空になったときとします。

【前提条件】

車の重量と燃費の関係は諸説ありますが、だいたい重量が100kg軽くなると燃費が1km/L改善する*といわれています。つまり1kgで0.01km/Lの燃費改善です。

*参考:https://pub.nikkan.co.jp/uploads/book/pdf_file553f1bb4cd863.pdf

ガソリンタンク容量40Lの車で満タン時の燃費が22km/Lと仮定すると、

ガソリン半分の重量はおよそ 40L÷2×0.75kg/L=15kg です。(ガソリン比重0.72~0.76kg/L)

従ってガソリンが半分になったときの燃費は 22km/L+15kg×0.01km/L/kg=22.15km/L と予想できます。これが半分派の平均の燃費と考えることができます。

満タン派の平均燃費はちょっと複雑ですが、満タン~半分と半分から空を考えて以下のような計算になります。

満タン~半分:20L×22km/L=440km走行できる。

半分~空:20×22.15km/L=443km走行できる。

よって40L満タンの状態1回で883km走行できることになります。つまり満タン派の平均燃費は 883km/40L=22.075km/L となります。

この燃費前提で年間走行距離を1万km(一日あたり30km弱)、ガソリン価格を一定の140円/Lとするとそれぞれ1年間に消費するガソリンの量と費用は以下の表のようになります。

半分派 満タン派
平均燃費 22.15km/L 22.075km/L
走行距離/年 10,000km
ガソリン消費量/年 約451L 約455L
給油回数/年 22回 11回
ガソリン価格 140円/L
燃料費/年 約63,140円 約63,700

表を見てお分かりの通り、半分派が満タン派に対して年間で4L、つまりわずか560円だけ安くなるという結果になりました。

年間4L、560円ですよ。それでもせっせと半分給油続けますか?

しかも注目すべきは給油回数で、満タン派に対して年間10回以上も多くガソリンスタンドへ足を運ばないといけません。走行距離がもっと多いとさらに差が大きくなるでしょう。

ガソリンを入れるのって、5分くらいはかかりますよね。年間わずか560円しか得しないので、自給換算すると560円/(5/60×11回)≒610円です。最低賃金にも満たない残念な労力です。普段使う道沿いのガソリンスタンドならいいですが、ちょっと離れた場所まで給油に行っているような場合は目もあてられません。

きっと、ガソリン半分派のように節約意識の高い人たちは、真夏の炎天下でも真冬の極寒でもセルフのガソリンスタンドを使っていることでしょう。その回数が増えるくらいなら、毎回気持ちよく満タンにして運転した方が、健全と言えます。

もちろん、走行距離や車種、ガソリン価格により多少効果は違いますが、ほどんどの人の場合そんな影響など関係ないくらいの無駄な努力ということには変わりありません。

年間わずか数百円のために、無駄な努力を続けたいですか?

考察

ではなぜ、ガソリンを半分だけ入れるという、ある種のデマみたいなものが広まったのでしょうか?これは筆者の一意見ですが、ガソリンスタンドのポジショントークではないかと思います。

ガソリンスタンドって基本的にどこもあまり儲かっていません。車の燃費向上が進み販売量も頭打ちになり、差別化により競争を促すようなベンチャー企業の参入もありません。利用者からしてみれば一番安いところで入れるだけでなので、各社けん制しながら値下げ競争が続いています。そのためガソリン価格を下げる=儲からないという図式が蔓延しています。

その中で、どうやって生き延びていくかというと、ガソリン以外の物やサービスを売ることです。無料点検という名目で変えなくても問題ないオイル交換を勧めてみたり、燃費が良くなるという謎の液体を車に注入しようとしてみたり、ガソリン販売以外で儲けるしか道がなくなってきました。

参考記事:車のエンジンを長持ちさせるためにオイルはこまめに交換←は?

そこで、登場したのがこの『ガソリンを半分だけ入れることで燃費がよくなって節約できる』という魔法の言葉です。節約好きの無知な人には刺さる言葉です。

先ほどの計算結果にもある通り、半分しか入れないことでガソリンスタンドに行く回数が増えます。車に乗る人の走行距離が増えない限りガソリンの全体の販売量は変わりませんが、ガソリンスタンドの利用回数が増えることで、その他の物やサービスを売る機会を増やすことができ結果的に売り上げを増やすことに繋がります。

信じるか信じないかは皆さんにお任せしますが、結構信憑性がある気がしませんか?

まとめ

いかがでしたか?ガソリンを半分だけ入れることの無意味さがよく理解できなのではないでしょうか?最後にポイントをまとめておきます。

・ガソリンを半分しか入れないことで車が軽くなり、燃費が向上することは事実。

・問題は燃費の向上代が小さすぎて、ほとんどの場合、年間1,000円にも満たない無駄な努力である。

・筆者の意見では、『半分だけ給油』というのは、ガソリン以外の物・サービスを売る機会を増やすためのガソリンスタンド業者のポジショントークではないかと思われる。

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